ベータチタニウム オフィシャルブログ

2010年1月26日

好き嫌いはあると思いますが。

特注で造っているTAB6400ホイールボルト。

海外メーカーはナットではなくボルトでホイールをつけます。


一台分を全て陽極酸化処理とのご注文。

M12とかこのくらいの大きさになるとグラデーションがわかりやすいですね。

色の好みに好き嫌いはあるでしょうが、

私は好きです。

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2010年1月21日

おすすめしないこと。

新年あけましてすっとぼけて日記更新してませんでした、マツヤマです。

さてさて新年のご挨拶を抜けば一発目の日記更新というわけですが、本日はちょこっと
書いておいた方が良いんじゃないかと言うことを書いてみようかと思います。

陽極酸化処理

上のリンク先にも書いてある事ですが、陽極酸化処理とは水溶液中でチタンの表面結晶と酸素とを反応させ酸化皮膜(TiO2)を形成させる表面処理です。この状態は表面の数ナノの厚みで酸化皮膜が安定しており、ボルトのカジリ、焼き付きを予防し、さらに酸化皮膜が安定する事により電蝕等に対しての腐食代としても活躍します。

っと、ややこしいことを書いていますが

”安定した酸化皮膜をチタンに付けている”

”結果安定した発色をしている”

と言う事なのです。

チタンの特徴的な色合いはマジョーラ的なグラデーションを作ることが出来る事ですね、

で、ここからが今日のお話。

最近ベータチタニウムにいただく質問なんですが、

『チタンのボルトをバーナーとかで炙って焼け色を付けても大丈夫?』

というご質問をいただきます。

オートバイやクルマのチタン製マフラーで曲げや溶接の時に出る焼け色をボルトにも付けたい。
また、陽極酸化処理のような単色ではなくグラデーションのある色を付けたい。

そういった際に一般でチタンに着色しようとした場合、もっとも手っ取り早いのがバーナー等での熱処理による酸化皮膜の生成で、マフラーの曲げの時に出てくる色を想像してお考えになるようですが、とりあえず結論から申し上げますと…

NO

です。

チタンと言うものは過去の記事にも書いたのですが、
酸化が進みにくくて酸化しやすいものすごく偏屈な金属です。

そしてチタン(Ti)は酸化(+O)するとTiO2という酸化チタンという物質になります。
酸化チタンはその膜厚で様々な色(可視では虹で見える色)を出すことが可能で、
マフラーなどのグラデーションの焼け色はその酸化皮膜の膜厚の差で生まれるものなのです。

で、何がNOなのかというお話なのですが、チタンに熱を加えて酸化を促した場合
”酸化が内部に浸透してしまう”という点があげられます。

酸化が内部に浸透すると何がまずいのかというと、酸化チタンというものは基本的に硬度が上がります。

硬度が上がるんなら良いんじゃないかと思われる方もいらっしゃるとおもうのですが、
同素材で硬度差を生じさせた二つの素材を比較した際、硬度が高いほうが摩耗に強く脆いです。

ものすごく大雑把に例えるならば木の棒と炭の棒を比較しているようなものです。

木と炭が同じ位の強さがあった場合、硬い方が先におれます。

それは粘りがあるか無いかの差なんですね。

それをボルトで考えると、硬いということは一見メリットもあるのですが、
実際デメリットが非常に多く、破断の原因になります。

以前ベータチタニウムで行ったテストで締め付けトルクを増加させていき破断トルクを調べる
という事をやっていたのですが、通常のボルトや陽極酸化のボルトは破断トルクの誤差が±2%程度に対し
バーナーでの熱処理をしたボルトは破断トルク誤差が±4%以上という結果が出ました。

陽極酸化処理は水溶液中で”金属表面”の酸化皮膜をコントロールする技術で、
内部を極力酸化させずに表面のみ硬度や色相を変えていく技術です。

なので、基本的にボルトに意図的にバーナーなどで不安定な火入れをするのはボルトの性能低下の可能性が高いのです。

どうしてもグラデーションを付けたいとか、別の色を付けてみたいという案件がございましたら、
別途対応いたしますのでご相談下さい。

で、

こんな事を書くとじゃあベータチタニウムのボルトで使っている”熱間鍛造”もダメじゃないのか?

と思われる方もいらっしゃるとは思うので、次回はその辺を書いてみようと思います。

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2010年1月3日

新年のご挨拶。

平成22年の新年を迎えるに当たり、謹んでお慶び申し上げます。
ベータチタニウム 技術開発 松山です。
旧年中は格別のお引き立てを賜り、誠にありがとうございました。
本年も変わりませず、ご愛顧の程よろしくお願い申しあげます。

我々ベータチタニウムは本年も螺旋屋としての本分を忘れず、しっかりと繋がれる
製品を
お客様に提供し続けることができるように全力を注いでいきます。

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