2007年4月28日
Ti-6Al-4Vアクスルシャフト
アクスルシャフトといえば、純正品は「鉄」と思っている人も多いと思います。
一昔前までは、いわゆる本当の「鉄」と呼ばれている「SS400」を使う車種が多かったですが、最近では「S45C」(ハイテンション鋼)という材質をよく目にします。しかも、形状は中空で太くなってきているのが現状です。
これはオートバイメーカーがアクスルシャフトに剛性と軽量化という相反する理想を両立させ操縦安定性を狙っているものだと推測出来ます。
その状況を顕著に表しているのがモトクロス・ロードレーサーなどメーカーが力を注ぎこむ新型車のフロントアクスルシャフト及び取り付け方法は年々進化し続けているという事実です。
タイヤの接地面から伝わった力はアクスルシャフトを介して左右のフロントフォークに伝わります。
走行中のオートバイは左右に掛かる力が違ってくるので純正のアクスルシャフトでは歪みが生じ左右のサスペンションでボトム量にコンマ数ミリ違いが出ています。
走行中に常に存在するそのコンマ数ミリの違いを高剛性に設計し直したTi-6Al-4V製に換装することにより打ち消す事が可能なのです。
通常フロント周りの剛性を上げようとする時にスタビライザーを装着される方が居ますが、それでは不十分なのです。
一番下で負荷の入力されるアクスルシャフトと一番上で負荷を受け止めるステム周りの剛性というものが重要なのです。
(スタビライザーだと真ん中過ぎて歪みを殺しきれませんし重量増になります)
ステム周りはアルミ合金やマグネシウムを使用したトップブリッジが以前からリリースされていますが、単純に金属としての強さで比べるとノーマルの材質より劣ります。
では何故剛性が上がるのか?
それはトップブリッジというものはその形状を変えることにより取り付け設置面積を増やしたり単純に大きくすることにより剛性を上げる事が出来るのです。
しかしアクスルシャフトはアンダークランプやホイールの内部に入ってしまう為に形状を変えることが出来ません。
使用する材質を変えることによってしか剛性を高める事が出来ないのです。
ただ、材質を変えただけの純正形状のアクスルシャフトを作っても意味がありません。
なぜなら純正品は大量生産を前提としていますので限られたコストの中で最大限の精度と強度を出しているものであり、決して最高の性能を発揮しているものではないのです。
私たちベータチタニウムでは、材質を吟味して、設計する事からはじめ製作しています。
そしてスペシャルパーツとして材質は何が最適なのかということに対してはTi-6Al-4Vというチタン合金以外にないと考えております。
ホイールやフロントフォークを交換することとは一味違う、剛性と軽量化の観点から設計・製作されたスペシャルパーツを体感してみてください。
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